前年同期比で3.8%のマイナス 減少幅は縮小
1、月別折込枚数と前年比の推移
関西地区における2018年上半期(1~6月)の折込広告出稿量(枚数)は前年同期比で3.8%のマイナスとなり、枚数では98.5枚減少した。
月別に見ると’16年5月からの前年割れは2018年上半期まで続き、26ヵ月連続の減少となった。2018年1月以降はマイナス幅が縮小して、
3月は前年超えまであと少しに迫ったが、依然として厳しい状況にあり、マイナス基調から抜け出せていない。
2、地域ブロック別
すべてのブロックが前年を下回った。上半期では5期連続で枚数最多の「奈良」は全ブロックの中で下げ幅が最も大きく、
5期連続のマイナスとなった。
「大阪北部」「大阪南部」「神戸・阪神」は6期連続、「京滋」は2期連続の前年割れとなった。
3、主要業種別
■プラスの業種
旅行、一般金融・保険は大幅な増加
薬局・化粧品は、3年連続で増加
旅行 +24.9% 一般金融・保険 +23.6%
時計・眼鏡・貴金属 +18.4% 薬局・化粧品 +7.8%
家電 +2.4% スポーツ用品 +0.9% 塾・予備校 +0.2%
■マイナスの業種
理美容は3割近いマイナス
遊戯・娯楽は2年連続で20%以上の減少
理美容 -29.0% マンション -27.5% 遊戯・娯楽 -21.9%
紳士服 -14.9% 求人企画 -14.8% 戸建て -14.6% 家具 -11.0%
ショッピングセンター -10.5% 百貨店 -10.1% 靴 -5.7% 新車販売 -4.7%
特殊飲食料品 -4.2% 不動産仲介 -3.5% ホームセンター -3.3% 外食 -2.8%
スーパー -2.1% 文化・カルチャー -0.4%
業種別を見ると、7業種がプラスになった。
伸び率トップの「旅行」は24.9%の増加で2年ぶりに前年をクリアした。次いで、「一般金融・保険(+23.6%)」は12年ぶりにプラスとなり、「時計・眼鏡・貴金属(+18.4%)」は8年ぶりに前年を上回った。化粧品通販の出稿が好調な「薬局・化粧品」は7.8%のプラスとなり、3年連続で前年をクリアした。また、「家電(+2.4%)」は2年ぶり、「スポーツ用品(+0.9%)」「塾・予備校(+0.2%)」は3年ぶりにプラスとなった。
前年同期比で17業種がマイナスとなり、9業種が2ケタの減少。
全業種のなかで長期にわたって前年割れが続いているのは、「マンション(-27.5%)」と「戸建て(-14.6%)」が10年連続、「理美容(-29.0%)」と「不動産仲介(-3.5%)」は7年連続、「遊戯・娯楽(-21.9%)」「家具(-11.0%)」「百貨店(-10.1%)」は6年連続で前年を下回り、6業種が2ケタの減少となった。
出稿枚数最多の「スーパー(-2.1%)」は2年連続でマイナスとなったが、2016年7月から続いていた前年同月比割れが、2018年5月と6月は増加に転じて下げ止まった。また、「ショッピングセンター(-10.5%)」「新車販売(-4.7%)」は4年連続、「紳士服(-14.9%)」「特殊飲食料品-4.2%)」「ホームセンター(-3.3%)」「外食(-2.8%)」「文化・カルチャー(-0.4%)」は2年連続で減少となった。
<付表>
■調査概要
読宣の月次出稿調査同様、大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良の各府県39地区78地点に設置したモニター宅に、2018年の1月から
6月までの6ヵ月間に折り込まれたチラシを回収し、集計。