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広告のおシゴト①
広告と「スキマ」の関係

今朝起きて、自宅で、通学途中で、学校で、どんな広告が目に入りましたか。

「朝、テレビを付けたら、テレビCM」
「父親が新聞を開いて、健康器具の新聞広告を読んでいました。母親はスーパーの新聞折込広告を眺めていました」
「学校に行く電車の中で、天井からぶらさがった中づり広告とか、自動扉のうえの動画広告とか。駅のホームでポスター広告も見ました」
「繁華街で巨大なディスプレイに広告が出ていました」
「友達との待ち合わせ中、スマホをいじってSNSを見ていたとき、時折、広告が表示されました」

きりがありませんね。まだまだ、いくらでもでてきそうです。
従来からある「アナログ広告」もあれば、新しい「デジタル広告」もあります。どれも企業が自社の商品・サービスの情報を広く消費者にお知らせする広告があり、同時に、消費者が様々な商品・サービスの情報を広く手に入れ、暮らしを豊かにする広告でもあります。

ところで、これらの広告はどこにあるでしょう。

テレビであれ、新聞であれ、街中であれ、スマホであれ、目に入る場所はぜんぜん違うけれど、全部、同じ場所にあるといえるんです。わかりますか。

難しいですか?ヒントです。
テレビCMは、どこで流れますか。
「テレビ番組のスキマ、番組と番組の間、ですかね」

そうですね。
新聞紙を広げて、新聞広告は新聞記事のどこにありますか。
「新聞記事と記事のスキマとか、新聞記事の下とか、上とか」

そのとおりです。では、SNS広告は、SNSのどこで流れますか。
「SNSをみていたら、途中で入ってきて、広告が流れます」

スキマ、間、途中。
アナログ広告もデジタル広告も、広告はすべて、スキマ、間、途中にあるんです。メインディッシュじゃない。メインコンテンツじゃないんです。
遠くに行きたくて電車に乗る。車内の空間のスキマに雑誌の中づり広告があったり、自動扉の空間のスキマに、旅行の広告シールが貼ってあったり、目線の先のスキマに封切り映画の広告動画が流れていたり。
電車を降りて、大阪・ミナミの道頓堀を歩く。街中の空間の間に「グリコ」の看板広告が目に入る。
スマホでYouTubeを見ていたら、途中で化粧品の広告動画が表示される。
全部がスキマです。間です。途中なんです。

人は、よほどの事情がない限り、広告をみるために広告をみることはありません。 別の目的、別のメインディッシュのために、アクションを起こす。そのとき、「予期していない」広告が目に入る、耳に入るんです。

広告はどこにある? スキマにある。間にある。途中にあるんです。
それが、広告の姿です。

広告はスキマにある、間にある、途中にあるから、メインディッシュがその広告の性質を決めます。
たとえば、同じ動画が広告として流れていても、テレビ番組の間に流れていたら、それは「テレビCM」です。SNSの途中に表示されたら、「SNS(動画)広告」です。街角のモニターに映れば、「サイネージ(動画)広告」です。全部、同じ動画ですが、それぞれ違う広告です。

チラシ広告もそう。
お店の店先に置かれたチラシは「店先チラシ」。同じチラシを新聞に折り込んで配達したら、「新聞折込広告」。郵便ポストに1軒1軒投入していったら、「ポスティング広告」。全部、同じ図柄のチラシです。でも、違う広告です。

名前が違うだけじゃありません。広告の種類が違う。広告の種類が違えば、その広告に触れる消費者が変わってきます。人数、年齢層、男女別、趣味等々。それぞれの広告には得意、不得意がある、ということです。これが「(広告)媒体特性」です。

おもしろくないですか。
同じ動画広告ですよ。同じ図柄のチラシですよ。それなのに、広告の種類が変わる、届く消費者が変わる。どうしてでしょう。

いくら動画広告、チラシをにらんでも答えは見えてきません。同じ動画広告、同じ図柄のチラシですから。

さっき、広告はどこにある、という話をしましたか。広告はスキマにある、間にある、途中にある。ちょっと、スキマ、間、途中から、視野を広げてみましょう。スキマ、間、途中の外側にはなにがありますか。

そう、メインディッシュ、メインコンテンツです。

広告の媒体特性を左右する大きな要素が、広告の外側にあるメインディッシュ、メインコンテンツなんです。

「店先チラシ」は、店先に置いてあるので、手に取るのは実際にその店に来た人だけです。人数は限られるし、そもそもそのお店を知らない人には直接届きません。でも、その店にやってきて、チラシに手を伸ばした人は、リピーターになってくれる可能性がある人といえます。触れる人の数は少なくても、広告効果は期待できます。
「新聞折込広告」は、そもそも、新聞購読世帯以外には届きません。でも、店先チラシに比べれば、手に取る人の数は格段に多い。また、新聞購読世帯は中高年齢層が中心です。この年代をターゲットにする商品・サービスなら、広告効果は大きい。
最後に、「ポスティング広告」。1軒1軒、郵便ポストにチラシを入れるわけですから、新聞購読世帯以外にも届きます。新聞をあまり読んでいない若い世代にも届きます。いえ、届くはずです。はずです、と言ったのは、ポスティングの場合、集合住宅なら、ポストから出して自宅に持ち帰ることなく、ポスト近くに置かれたごみ箱に直行することが少なくありません。そもそも、「ポスティングお断り」の張り紙を出すマンションもあります。
どれが優れている、どれがだめ、という話ではないんです。これが広告の媒体特性です。そして、媒体特性は、スキマ、間、途中をみているだけでは見えてきません。その外側にあるメインディッシュ、メインコンテンツを見なければ、理解できません。

繰り返しになりますが、人は、よほどの事情がない限り、広告をみるために広告をみることはありません。
別の目的、別のメインディッシュのために、アクションを起こす。そのとき、「予期していない」広告が目に入る、耳に入るんです。

だから、広告は、スキマに、間に、途中にあるんですね。
広告が、スキマに、間に、途中にある、ということがわかれば、広告の媒体特性について、すとんと頭に入ってきますよ。

広告と「スキマ」の関係でした。
では、そもそも、広告ってなに?

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