大型商業施設「ららぽーと」とアウトレット施設の全国初の融合型店舗「ららぽーと門真&三井アウトレットパーク(MOP)大阪門真」が、4月17日グランドオープンした。
南北に走る大阪中央環状線と東西の国道163号が交差するパナソニック工場跡地に誕生した。奈良方面からのアクセスも良く、近畿自動車道の門真ICも至近に位置しており、近畿一円からの来店も見込める立地だ。東西・南北ともに以前から渋滞が頻発しているエリアなので、京阪本線や大阪モノレール「門真市駅」から徒歩で来店することを推奨する。現状は、最寄り駅から徒歩約8分だが、2029年には施設に直結するモノレールの新駅の開業を予定している。
「ららぽーと門真」のテナント数は、全153店舗のうち大阪初出店20店、関西初出店18店。MOPは、98店舗のうち関西初17店。1階と3階が「ららぽーと」、2階が「アウトレットパーク」というフロア構成だ。3月12日、28年の歴史に幕を閉じた「アウトレットパーク大阪鶴見(ブロッサム)」の後継店舗として、「ららぽーと」と一体化して再出発を果たした。ブロッサム時代は、売場が3層に分かれており、1店舗あたりの売場面積は手狭な印象であったが、新施設は従来の約1.5倍に拡張し、ワンフロアとなり店舗数は30店舗以上増加した。アウトレットフロアは、どこもレジ待ちの長蛇の列で、店外まで列が伸びる店舗もあった。
新施設は、食品を取り扱う店が充実しており、ライフコーポレーションが運営する「セントラルスクエア(売場面積1,775㎡)」が食品スーパーとして入る。関西圏の「セントラルスクエア」の中では売場面積は最も狭いが、からだに優しい素材や製法、健康や自然志向にあわせたプライベートブランドの「ビオラル」の商品数が豊富だ。
大阪ミナミの台所とも言われる「黒門市場」をもってくるというコンセプトも目玉の一つだ。ミナミにある店などを含む全17店は、精肉や鮮魚の物販店だけではなく、飲食できる店舗が多く、たくさんの客で賑わっていた。
3階のフードコートはオープン30分後には全席が埋まっている状態で、「ららぽーと堺」でも感じたことだが、フードコートと侮ることなかれ。「築地孫右衛門」や奈良市のラーメン店「みつ葉」などの人気店を誘致しており、どこも長い列だ。狙っている飲食店があれば、オープン早々に来店することをオススメする。
カフェに目を向けると、「スターバックスコーヒー」「タリーズコーヒー」といった馴染みの店の他に、アウトドアメーカーのLOGOSが手掛ける関西初の「LOGOS CAFE&HIROBA」、ラルフ・ローレンが大阪初展開する「Ralph’s Coffee」、ジェラピケの愛称で有名な「CREPERIE pique Cafe」など異業種が出店している。
屋上には、人工芝が一面に敷き詰められ、滑り台もあり、裸足で駆け回る子どもが多くいた。また、約4,500枚もの太陽光パネルを設置し、環境に配慮している。
そして、様々なメディアでも取り上げられていた「FOREVER 21」は、2019年に日本市場から撤退したが、再上陸第1号店として、約4年ぶりに常設店として大阪に帰ってきた。“トレンド&ハイクオリティへの転換”を掲げており、約120坪の店内はカラフルな色の服飾雑貨で彩られていた。
《折込広告・ポスティング・DM》
2月以降は、「三井ショッピングパークカード」の早期入会キャンペーンと先行招待券の告知チラシがB4サイズで数回投函してあり、4月14日にはB2+B3サイズで折り込まれていた。
近隣住民向けに投函してあった「ポスティングチラシ」か「三井ショッピングパークカード会員向けのDM」を持参したら、4月12日のプレオープンから入店できる特典があった。
《家電メーカーのマチ》
門真市と言えば、世界を代表する家電メーカーの一つであるパナソニックの本社がある企業城下街である。市内には「パナソニックミュージアム 松下幸之助歴史館」などパナソニック関連の施設が多く存在する。しかし、バブル崩壊とともに市内からの事業撤退もあり、市の法人市民税はピーク時と比較すると60億円以上減少し、駅前でも活気が無くなっていた。今回、松生町のパナソニック工場跡地に巨大施設が誕生した事で、市全体の活性化が期待される。
《周辺競合店・イオン包囲網》
同開発区画南側エリアには、「コストコ」が今夏オープンに向け準備中だ。府下では、和泉倉庫に次いで2店舗目、門真も混雑することが必至だ。自店競合の「ららぽーとエキスポシティ」が直線距離で約9km北にある。同施設は、衣料品のセレクトショップやユニクロがあり、梅田や難波に行かなくても間に合うほど充実している。
他社競合店を見ると、約1km北東にある「イオン古川橋駅前店」は、今秋「そよら」の商業施設にアップグレードする。そして、約2km北には「イオンモール大日」、西側の守口市役所跡地には「イオンタウン守口(仮称)」が今冬誕生予定だ。約3.5km南西に「イオンモール鶴見緑地」、約4.5km東には「イオンモール四條畷」と「イオン」に囲まれた立地である。
周辺の競合環境は厳しいが、≪衣≫の「アウトレット」、≪食≫にも強い「ららぽーと」で全国初の挑戦が始まった。
出典:三井不動産 ニュースリリース
智