たねまき

「ちらしの可能性を広げたい」
私たちが種を撒き、企業様とともにたくさんの花(ちらし)を咲かせ、生活者に笑顔を届けます。
2021年04月22日
フュージョン

イオンタウン茨木太田 誕生

 2018年3月に開業したJR総持寺駅から北へ10〜15分ほど歩くと、イオンタウン茨木太田が見えてくる。商・住・学・医が集まる複合開発エリアに、官民一体で推進している茨木スタートコミュニティの商業施設である。そこは2008年まで40年間操業していた東芝の主力工場の物流センターがあった場所だ。

 イオンタウン茨木太田は、3月27日のオープンに先立ち、同月24日から26日まで地域住民に向けてソフトオープンした。2019年4月には追手門学院大学が同施設向かいの東芝工場跡地に開校している。さらに、数年後には約500邸のマンションと戸建て住宅も完成する。商業施設の南側には防災公園としての役割を果たす西河原公園、市民プールもある。長年、空き地の状況が続いていたが、ヒトが集まる街へと変貌を遂げつつある。

 東西に走る国道171号線は渋滞が頻発するエリアで、南北を走る前面道路も交通量の割に片側1車線と、大学や商業施設の完成は嬉しい反面、人と交通量が多くなり、渋滞がさらに悪化する懸念はある。

 

 余談だが、出店地の町名は城の前町だが、追手門学院大学の所在地は東芝町で一企業の影響の大きさが感じられる。大阪には企業名が町名に由来してるところが他にもまだある。茨木市松下町、守口市松下町、大東市三洋町、池田市ダイハツ町など、町名を聞くとピンとくる日本を代表する企業ばかりだ。

 

 茨木市は大阪や京都からアクセスがよく、ベッドタウンとして人気がある。1970年に吹田市で開催された日本万国博覧会により、JR茨木駅や阪急茨木市駅周辺の都市開発が進んだ。JR茨木駅東側は、2015年立命館大学のキャンパスが完成したことにより、若者の流入も一気に増えたが、西側は万博から半世紀経ち老朽化も目立ち始めたため、再開発される予定だ。市内には、計6大学(短大含む)があり、義務教育終了後も進学できる文教都市でもあり、人口10万人当たりでは北摂1位の大学数を誇る。また、学問を語る上で茨木と言えば川端康成が思い浮かぶ。『伊豆の踊子』『雪国』などで知られる作家で、日本人として初めてノーベル文学賞を受賞し、旧制中学卒業までここ茨木で暮らしていた市唯一の名誉市民である。「川端康成のゆかりのふるさと」として、多くの市民が川端康成やその文学に親しむ拠点となる「川端康成文学館」があり、また「川端通り」と名付けられた道路も存在する。川端康成の名作群をモチーフにした映画『葬式の名人』が2019年に公開された際は、オール茨木ロケという事もあり市役所周辺に垂れ幕が掲げられていた事を思い出した。

 

 イオンタウンという施設名だが、運営はグループ傘下のダイエーである。食品スーパーのイオンフードスタイル(608坪)を中心に、イオンモールほど専門店の数はないものの、府内初出店8店を含む51店舗が出店している。ユニクロとコジマ×ビックカメラは、単独店であった店舗が移転してきた。移転前のユニクロは859㎡の売場面積であったが、約2倍に拡大し通路も広々とした。他には、小型店舗のニトリEXPRESS、ウエルシア、ABC-MART、ママフル、ダイソー、ひごペットフレンドリー、あかのれん、ふたば書房、Zoff、アーバンフィット24、クリニック、フードコートと日常生活にあったら便利な店舗が揃っている。近くにはイオンモール茨木、イオンフードスタイル摂津富田店(旧ダイエー摂津富田店)があり、イオン包囲網が強固なものとなった。

 グランドオープン当日の昼過ぎに訪ねてみたが大盛況であった。平面・屋上駐車場は空いている場所を探すのに苦労するほど。駐車券は発券式ではなく、ナンバープレートをカメラで認識する様式で、駐車券の削減と非接触でコロナ禍でも安心できる仕様になっている。イオンフードスタイルは、入口付近にある焼き立てパン「D’sベーカリー」の美味しそうな匂いにつられて来店してしまう。他にも、冷凍食品とスイーツを強化し、ピザも取り揃えており、ファミリー層にも満足される展開だ。徒歩圏だけで見ると、食品を扱う店舗がバリュー100茨木太田店しかなく、交通量も多いエリアなので、車を使わず徒歩や自転車で行けて、22時まで営業している食品スーパーは、地域住民には冷蔵庫代わりに重宝される存在だと感じた。

 

 4km離れた高槻の私の自宅には、ユニクロ、ニトリexpress、ママフル、ひごペットフレンドリー、コジマ×ビックカメラの新聞折込チラシが入っていた。コジマ×ビックカメラの広告は、自転車を大きく掲載していた。近辺に自転車を取り扱っている店舗が少なく、また競合する家電量販店も取り扱っておらず、地域住民はもとより大学生をもターゲットにした商品展開だと感じた。1年前は緊急事態宣言の自粛ムードもあり、店舗が新規オープンしても折込の告知広告をしていない企業がたくさんあったが、今回は多くの新聞折込広告がみられた。

 

 同施設にはコジマ×ビックカメラが入っているので、この機に乗じて茨木市の家電量販店を考察してみた。同市は、家電量販店が少ない。茨木市と高槻市は比較されることが多いが、高槻市はエディオン2店舗、ジョーシン2店舗、ヤマダ電機2店舗、ケーズデンキ1店舗、アプライド1店舗に対して、茨木市の去年までの状況はジョーシン2店舗、コジマ1店舗だけであった。しかし、ジョーシン2店舗を統合して新たに2019年11月に茨木店が開店、エディオン茨木藤の里店(2020年9月開店)、エディオンイオンモール茨木店(2021年4月開店)、今回のコジマ×ビックカメラと、半年の間に次々と家電量販店がオープンを果たした。ドミナントの空白地が埋まったと言える。

 

 人口減少が叫ばれる中、地方では山間部の過疎地域の住民を集めてコンパクトシティをつくる動きがある。茨木市は田舎と呼ばれるような市ではないが、わざわざ遠方まで足を延ばさなくても近場で用が済む街づくりは、新たに住処を探している人には魅力的なポイントに思えた。

 

T・T

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