前年比3.4%減 7年連続のマイナス
1.月別折込枚数と前年比の推移
関西地区における2019年上半期(1~6月)の折込広告出稿量(枚数)は前年同期比で3.4%のマイナス
となり、枚数では84.0枚減少した。
月別に見ると、’16年5月から今年の3月まで続いていた長いトンネルを4月には小売業の出稿が好調と
なり抜け出したが、5月・6月は再び前年割れとなり、依然として厳しい状況が続いている。
2.地域ブロック別
すべてのブロックが前年を下回った。上半期では5期連続で枚数が最多の「奈良」が今期は7.2%減とな
り、枚数トップから転落。変わって下げ幅が最小の「神戸・阪神」が最多枚数となった。
「大阪北部」「大阪南部」「神戸・阪神」は7期連続、「奈良」は6期連続、「京滋」は3期連続の前年
割れとなった。
3.主要業種別
■プラス業種
家電は2年連続で増加
外食・ホームセンターは、3年ぶりのプラス
家電 +6.4% 外食 +5.0%
ホームセンター +0.2% 求人企画 +0.2%
■マイナス業種
不動産仲介が2割近いマイナス
最多枚数のスーパーは3年連続の減少
一般金融・保険 -25.5% 不動産仲介 -19.6%
旅行 -19.0% 時計・眼鏡・貴金属 -15.7%
理美容 -14.9% 新車販売 -14.5% 戸建て 13.2%
塾・予備校 -13.0% 遊戯・娯楽 -9.6%
文化・カルチャー 7.0% 特殊飲食料品 -3.4%
スーパー -3.1% 百貨店 -2.9%
薬局・化粧品 -2.9%
業種別を見ると、4業種がプラス。2ケタ増の業種はなかった。
伸び率トップの「家電」は6.4%の増加となり、2年連続で前年を上回った。次いで、「外食」は1月から5月ま
でプラスをキープして5.0%の増加となり、3年ぶりに前年をクリアした。「ホームセンター(+0.2%)」は3年ぶ
りの増加、「求人企画(+0.2%)」は4年ぶりの増加となった。また、統一地方選挙が4月に行われた事で関連する
折込広告の出稿が増えたこともプラス要因となった「その他」が26.5%増加した。
前年同期比で20業種がマイナスとなり、11業種が2ケタの減少。
下げ幅が最大の「一般金融・保険(-25.5%)」とともに、2ケタ増加した前年から一転して大幅な減少になったの
は「旅行(-19.0%)」「時計・眼鏡・貴金属(-15.7%)」の3業種。
長期低迷の続く不動産は「不動産仲介(-19.6%)」が2割近い減少となって8年連続の前年割れとなり、
「戸建て(-13.2%)」「マンション(-9.2%)」は11年連続のマイナスとなった。
‘19年上半期は新車の販売台数が微増した「新車販売」は、販売の増加が折込広告の出稿に繋がらず14.5%の減少と
なり、5年連続で前年を下回った。’17年と‘18年は2ケタの減少であった「遊戯・娯楽(-9.6%)」と「百貨店(-2.9%)」
の下げ幅は縮小したが、7年連続のマイナスとなった。
教育関連では「塾・予備校(-13.0%)」が2ケタの減少となり、「文化・カルチャー(-7.0%)」は3年連続のマイナス
となった。また、折込広告全体の2割を占める「スーパー(-3.1%)」はマイナス基調から抜け出せず3年連続の減少となった。
健康食品通販の出稿が3年連続で減少した「特殊飲食料品」は3.4%減となり、ドラッグストアと化粧品通販の出稿が減少し
た「薬局・化粧品」は2.9%減となった。
<付表>
■調査概要
読宣の月次出稿調査同様、大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良の各府県39地区78地点に設置したモニター宅に、2019年の1月
から6月までの6ヵ月間に折り込まれたチラシを回収し、集計。